所得税 住宅の三世代同居改修工事等に係る特例の創設
三世代同居に対応した一定の住宅リフォームについて、所得税の税額控除制度が導入されます。※この借入金で住宅改修する場合の特例は、「住宅の改修工事に係る住宅借入金等を有する場合の所得税の特別控除」との選択適用とされ、控除期間は５年間となります。
所得税の控除額
借入金の場合 ①一定の三世代同居改修工事に係る工事費用（２５０万円を限度）に相当する住宅借入金の年末残高の２％ ②①以外の住宅借入金等の年末残高の１％
自己資金の場合 三世代同居改修工事に係る標準的な工事費用相当額（２５０万円を限度）の１０％
※一定の３世代同居改修工事」とはア）調理室イ）浴室、ウ）便所又はエ）玄関のいずれかを増設する工事（改修後、ア～エまでのいずれか２つ以上が複数となるものに鍵つ）であって、工事費用（補助金の交付があるものは補助金額を控除した後の金額）の合計額が５０万円を超るなどの要件を満たすものをいいます。
※適用対象となる住宅借入金等は、償還機関５年以上のものとされます。
適用平成２８年４月１日から同３１年６月３０日までの間に居住した場合に適用されます
所得税 空き家を譲渡した場合の特別控除制度の創設
被相続人のみが居住していた家屋とその敷地を」相続した相続人が、相続開始から３年を経過する日の属する年の１２月３１日までの間に、その家屋と敷地を譲渡した場合（譲渡対価１億円超の者を除く）、その譲渡所得から３，０００万円を控除することができる制度が増設されます。
（注）昭和５６年５月３１日以前に建築された家屋（区分所有建築物を除く）で、相続開始から譲渡等のときまでに事業用、貸付用、住居用とされていないなどの要件を満たすものをいいます。
適用 平成２８年４月１日から同３１年１２月３１日までの間に譲渡したものに適用されます。
所得税 医療費控除のとうれいとしてスイッチＯＴＣ薬控除を創設
スイッチＯＴＣ薬とは、医師の処方が必要だった客品を薬局で買えるようにしたもののことです。健康の維持増進及び疾病の予防のために一定の取組（注）を行う個人が、本人及び家族に係る一定のスイッチＯＴＣ医薬品の購入代金を支払った場合、その代金が年間１２，０００円超えるときはその超える部分の金額（限度額８８，０００円）を、その総所得金額から控除できる医療費控除の特例が増設されます。
（注）一定の取組みとは、以下の検診等又は予防接種（医師が関与するものに限る）をいいます。①特定健康診断、②予防接種、③定期健康診断、④健康診断、⑤がん検診
注意 本特例の適用を受ける場合、現行の医療費控除を受けることができないので注意が必要です。
定用 平成２９年１月１日から同３３年１２月３１日までの間日支払ったスイッチＯＴＣ医薬品の購入対価について適用されます。
所得税 通勤手当の非課税限度額の引き上げ
地方から大都市圏への通勤など近年の通勤手当の実態等を踏まえ、通勤手当の非課税最高限度額が月額１５万円（現行１０万円）に引き上げられます。
適用 平成２８年１月１日以後に受けるべき通勤手当について適用されます。
贈与税 結婚・子育て資金の一括贈与非課税制度の拡充
直系尊属（父母、祖父母などから結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合、受贈者１人につき１，０００万円（結婚費用は３００万円）まで贈与税が非課税となる制度について、その対象となる不妊治療の費用に薬局に支払われるもの（処方箋に基づいて処方されるものに限る）が追加となるなど、非課税対象が拡充されます。
適用 平成３１年３対３１日までに贈与されるものに適用されます。
自動車取得税など 車体課税の見直し
平成２９年４月からの消費税率１０％への引き上げに伴い、自動車取得税が廃止されるとともに、自動車税及び軽自動車税のグリーン化特例は見直しの上、延長されます。
（注）環境性能割とは、自動車の取得に「エネルギーの合理化等に関する法律」の燃費基準値の達成度に応じて、取得価格に対し０～３％の間で課税するというものです。
