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現金管理をしっかり行っていますか?

現金管理は会計処理の基本中の基本

現金は持ち運びが容易で、記録や証拠として残りにくい特性を有するために、過不足が生じたり不正が起こりやすく、ミスや不正を未然に防ぐためにも現金管理は非常に重要です。

また、税務調査においても現金は重要な調査項目の一つです。それは「直ちに、ある程度の会社の処理の正確性を確認するのに役立つ」(税務調査と証拠書類の揃え方)といわれるように、現金管理が適正に行われているか否かによって、その企業の経理水準がおおむね推測できるからです。

現金管理がきちんとできていれば企業の会計上の仕組みや内部牽制が機能していると判断されるでしょうし、逆に、現金管理がずさんだったり、「現金残高は社長の財布の中」といった状況であれば、売上や経費の計上にも不備がある可能性が高いと判断されることになります。

日々の現金管理のポイント

現金管理がきちんと行われているか、まず以下のポイントをチェックしましょう。

ポイント1 社長以外の現金管理責任者が現金の受払いを行っているか

社長個人のお金と会社のお金を明確に区別するためにも、社長自らの現金受払いは避けましょう。経理担当者に領収書を提出し、それにもとづいて支払を受けます。

ポイント2 小口現金制度を採用しているか

あらかじめ定められた金額を預金から引き出し、この補充金以外の一切の入金(売上代金等)を行わないことによって現金有高の管理が容易になります。

ポイント3 社内精算のル―ルを明確に定めているか

交通費などの現金精算は、例えば「週1回・毎週水曜日」などと精算日を決め、必ず領収書や請求書等の証拠書類をもとに行います。

ポイント4 日々の取引を記帳し、現金有高を確認しているか

日々の取引はその日のうちに記帳します。また、金庫内の日々の現金有高を、1日1回、金種ごとに枚数、金額を数えて「現金収支日報」に記帳し、記帳残高と現金有高が一致しているかどうかを確認します。

銀行振込・振替の活用

現金の受払いを極力減らして、銀行振込や振替を活用しましょう。現金には、精算や有高の確認などの業務が日々あり、経理処理上のミスや紛失といった事故も考えられます。こうしたミスを避けるためにも、銀行振込や振替で支払や入金を行う方法があります。

(1)銀行振込等による支払い

現金での支払は少額な経費に限定し、1件当たりの支出限度額を決めて行うようにし、その限度額を超える支払は請求書を発行してもらい銀行振込で支払ます。また社内の旅費や諸経費の精算もできるだけ銀行振込を利用しましょう。

(2)口座振替等の利用

公共料金などは自動振替を利用します。また、先方に出向いて売掛金の集金は、銀行振込による入金にできるだけ切り替えてもらいましょう。

ネットバンキングや法人用クレジットカードの活用

金融機関に出向かわずに振込・支払の取引内容が確認できるネットバンキングや法人用クレジットカードの利用があります。ネットバンキングでから取引明細をダウンロードして、仕訳データーとして利用するサービスも始まっています。

(1)ネットバンキングの利用

ネットバンキングでは、パソコン上で取引ができます。休日や夜間・早朝でも利用でき、入出金明細の照会などもいつでもリアルタイムにできるので便利です。

(2)法人用クレジットカードの利用

法人用クレジットカードをつくり、諸経費の支払にはクレジットカードを利用します。

注意点

・クレジットカードの利用明細とともに必ず領収書も保存します。

・カードの使用金額の上限など社内の利用ルールを明確にしておきます。

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