自社の事業内容(強み等)を生理してみよう
会社の今後の継続的な発展のために、自社の事業の特徴や強みは何かを客観的に掘り下げてみることが必要です。
事業を評価する4つの着目点
自社の事業の特徴や強みについて、経営者や社員はよくわかっているつもりでも、客観的に把握しきれていないことがよくあります。外部から見た会社の特徴や強みと経営者等の認識とはギャップがあるようです。
一方、外部の金融機関では、融資を検討する際、担保や保証に過度に依存せず、会社の事業内容や成長可能性を重視する「事業性評価」を実施することを、金融庁から指導されています。
事業性評価では、財務情報(売上高や限界利益、キャッシュ・フローの増減など)とともに非財務的な情報を分析して見えない強みを評価することが励行されています。
その際の視点として、次の4つの着目点があります。
①経営者への着目・・・経営者自身のビジョン、経営者理念 ・後継者の優実
②事業への着目 ・・・事業商流 ・ビジネスモデル、製品 サービスの内容、製品原価 ・市場規模、シェア、競合他社都の比較 ・技術力、販売力の強み、弱み ・IT能力、イノベーションを生み出せているか
③関係者の着目・・・顧客リピート率、主力取引先企業の推移 ・ 従業員定着率、金属日数、平均給与 ・取引金融機関とその推移、金融機関との対話の状況
④内部管理体制への着目・・・組織体制 ・社内会議の実施状況 ・経営目標の共有状況 ・人事育成システム
事業の特徴や強みを書き出す
以下の項目に沿って、生理してみましょう。
(1)経営者自身のビジョン/・経営理念
創設者であれば何のために事業を興したのか、後継者であれば経営者として自分のビジョンは何だったのかを改めて明確にします。具体的には「経営理念」や「将来の目標」などです。
(2)自社の事業
自社はなんで収益を上げているのか、それをどのような仕組みで実現しているのかといった点から、事業の強みと課題を把握します。
(3)自社を取り巻く環境
自社を取り巻く市場環境のみならず、販売先や取引先の動向、ビジネスチャンスとなる世の中の動きなど。
(4)社内の管理体制
中小企業の多くが同族経営であり、内部管理体制が未整備であることがあります。具体的には「月次で業績を把握する体制」や「IT活用による経営の効率化」などです。